地球上とは全く異なる環境である宇宙。
重力が無いという点が一番大きく、宇宙ステーションなどではそのまま地球上の食べものを持って行っても食べる事が出来ません。厳密には食べられるかもしれませんが、重力が無いのであちこちに散らばってしまい大変な事になります。
そのような環境に向けて開発されているのが宇宙食ですが、現在ではかなりバラエティに富んでいてさまざまな料理が食べられています。
そして今回はロシアの宇宙食ピザを手に入れる機会があったので、実際に食べてみたレビューをお伝えできればと思います！
味や再現度はどのようになっているのでしょうか？
目次
宇宙食とは？
科学館などのお土産でよく見かける宇宙食
宇宙食と聞くと科学館や博物館などでよく見かける、上記写真のお土産のようなものを想像する方も多いのではないでしょうか？
中身はフリーズドライ食品で、そのままシャリシャリ食べられるお菓子感覚のものとなってます。
本物の宇宙食もフリーズドライである点は共通ですが、実際はそれをお湯で戻して本来の状態で食べるもの以外にも、非常食などでお馴染みの缶詰やレトルトパウチ型等、日本のJAXAだと2023年現在で実に58品目もの宇宙食が認証され、実際に国際宇宙ステーションで食されています。
※参考：JAXA「宇宙日本食」
宇宙開発といえばアメリカのNASAやロシアのロスコスモスなどが最先端をいく機関ですが、これらの各国でも同様の宇宙食が用意されています。
ロシアの宇宙食について
さまざまなチューブ型ロシアの宇宙食
今回レビューさせていただくロシアの宇宙食はさまざまなタイプがある中でもチューブ型のもので、ロシアのCosmopit社（英語表記）が開発・製造したもので、民間向けにも販売がされています。
ただ、このようなチューブタイプの宇宙食はひと昔前のもので、現在だと実際の現場ではあまり使われているとかいないとか。
宇宙食のピザ実食レビュー！
それでは早速、宇宙食ピザのレビューをしていきたいと思います！
まずは実際の中身と食べ方についてみていきましょう。
中身と食べ方は？
中身はとてもシンプルで、チューブ入りのピザとウェットティッシュ、それ以外にはロシア語で書かれた何かの説明書きが入ってました。
Google Lensで日本語に訳してみました。
裏面には原材料等の説明が書かれてます。
こういう保存食系の食べ物は何かよく分からない保存料などが大量に使われてるイメージですが、ハムに小麦粉、チーズ、トマトオイル、粉末パプリカ、塩、イースト、バジル、水と非常にシンプルです。
上記写真は栄養表示です。100g入っていて1,064kcalという事が何となく分かりますね。
意外とカロリーは高めです。
下部には食べ方が書かれてました。
⑤にはチューブを絞るための用具を使うと書かれてますが、これは入ってませんね。
ウェットティッシュはごく普通の、特に何か香りが付いてるわけでもないものでした。
先端の口の部分は薄いので、キャップの尖った部分で開ける
こちらはチューブからキャップを外した状態です。
キャップの反対側の尖った部分を使って開けるタイプですね。
現在だとこのようなアルミ製（？）のチューブを見かける事が少ないので人によっては馴染みが無いかもしれませんが、昔は確かに色々ありました。
キャップを指しました
このようにキャップの反対側を指せば簡単に穴が開きます。
傾けると油？のような汁が少し垂れてきました。
宇宙食ピザの味は？
食べる前にまずは香りから！
チーズとほのかなトマトの香りがしますね。何となくペパロニっぽい香りも感じられます。
そして味ですが、、割と見た目通りのものとなってます（笑）
チーズとペパロニの味がメインですね。
ピザ味のポテチはよくありますが、それの延長線上のものとなっています。
バジルも効いていて塩気はほどほどです。原材料には使われてませんが、オレガノっぽい香りも感じたのはプラシーボ効果的なものですね。
食感は完全にマッシュポテトです。
ピザ味のマッシュポテトと言われればそのとおり、じゃがりこをお湯で戻してマッシュポテト風にする食べ方などありますが、もしピザ味のじゃがりこがあればこんな味になるんだろうなと思います（笑）
トマトのようなものも見えますね。実際に酸味を含むトマトの味わいもある程度感じます。
そしてペパロニに擬した細かく刻まれたハムもはお肉ならではの食感がはっきりと分かります。
舌触りはとても滑らかで不味いという事は一切なく、最初からこういう食べ物だと思えば何も違和感なく食べる事が出来ますよ。
ごちそうさまでした
ピザ味のお菓子やパンなど色々ありますが、それらの類と考えれば自然と食べられる、美味しい宇宙食でした（？！？！）
【おまけ】サイドメニューのチキンナゲットを食べてみた
どうせピザを食べるならサイドメニューも何か欲しいですよね！
という事で色々な種類を買った中でチキンナゲットもあったので、こちらも食べたみました！
こちらはチキンの味と食感がしっかりしていて、ちゃんと鶏肉を食べてるのが分かる味となっています。
「ナゲット」ではありませんが、ちゃんとチキンですし、鶏肉の繊維もはっきりと分かりますよ。
本来のチキンナゲットも、揚げる前はこのような状態のはず
元々ファストフードなどのチキンナゲットは鶏肉をペースト状にして固めて揚げたものなので、再現度はピザよりも高めですね。
余分な味付けはされていなく、シンプルに塩を加えたチキンの味です。
宇宙はおいておき、災害などの緊急時に食べる非常食としてはかなり重宝するのではないでしょうか。
まとめ
以上、今回はロシアの宇宙食ピザを食べてみた感想とレビューでした！
これまでピザ味のお菓子などは色々食べてきましたし、以前には米軍MREのピザをレビューさせていただきましたが、ピザって本来の形から外れるとなかなか再現が難しい料理だなと改めて感じます。
とはいえピザ好きは戦場でも宇宙でも、いつでもピザが食べたいんです！
例え形は違ってもこのように食べられるのは良いですね。
